2.172022
島大根(デークニ)・・・2/17(木)は琉球料理の日
島大根(デークニ)
先日、新聞に島大根の鏡水大根(カガンジデークニ)、屋部大根(ヤブデークニ)の記事が続けて掲載されました。10年位前に、鏡水大根を届けてくださった方がいて、とてもおいしかった記憶がよみがえり、早速どこで購入できるか問い合わせたところ、2月10日に鏡水ふれあい会館で販売すると聞いて、早速買いに行きました。重くどっしりした鏡水大根で肉汁、デークニーイリチー、なます、地漬けを作りました。
現在、大根は、青首大根に席巻され、丸みを帯び、尻つぼみの形をした島大根の生産量は減ってしまいました。島大根はきめが細かくて火の通りや味のしみ込みがよく、煮崩れしにくく、保存性もあるのが特徴です。いろいろな野菜が農業技術の向上で栽培期間が伸び、季節感が失われつつある今、島大根は数少ない季節を感じさせてくれる野菜です。
鏡水大根は、那覇市字鏡水(旧小禄村)の名物大根でしたが、鏡水が現在那覇空港の用地として使用されているため、住民は各地に移住を余儀なくされました。鏡地を離れた人たちが、故郷の名物だった大根を残そうと、鏡水大根協同組合を発足させ、保存されていた種で鏡水大根栽培を行い守っています。また、名護の屋部大根は、現在6名で守っているとのことです。
スローフードの考え方に「消えつつある郷土料理や質のよい食品を守ろう」があります。島大根はまさに消えつつあるよい食品といえましょう。青首大根一辺倒ではなく、冬野菜としてのおいしい島大根を食べることが出来るよう、生産者にも頑張ってもらうとともに消費者である私達も島大根を大切にしたいものです。
なお、島大根とは、地中海沿岸を原産地で、日本へは中国を経て伝わり、古くから栽培されている、沖縄在来種を指します。沖縄各地に古くから栽培されていて、それぞれの土地でしかとれない特産の大根が各地にあります。島大根は収穫期が12月から3月位までです。
↑皮に艶があるのがよく、左端のように尻尾の方に横筋のたくさんあるものは堅いです。
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